茨城の地酒を呑む

茨城の地酒(日本酒)を紹介。茨城は水戸黄門以外にも沢山の魅力があります。

副将軍 ピュア茨城 蔵なま(明利酒類・水戸市)

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酒は天下の副将軍

 

というキャッチコピーでおなじみの酒。

副将軍ってのは言うまでもなく、水戸黄門のことだ。

 

副将軍を醸す明利酒類は日本酒のみならず、梅酒や焼酎の販売にも力をかなり注いでいる感じがする。

百年梅酒ってのが全国梅酒大会で一番になってから売り上げが好調らしい。

百年梅酒もなかなか美味しい。

 

副将軍を呑んだことがあるかどうかは別として。

明利酒類さんは日本酒ファンにとっては全国的に名の知れた蔵元だ。

協会10号酵母の産みの親は明利さんだからだ。

 

別名明利酵母とも小川酵母とも呼ばれる協会10号酵母。

分離したのは小川知可良博士だ。

霧筑波の大吟醸の名前になっている、あの知可良である。

霧筑波 知可良 大吟醸参年古酒(浦里酒造・つくば市) - 茨城の地酒を呑む

この酒な。

 

ちなみに今現在明利酒類さんでは協会10号酵母から遺伝子変異したM310酵母ってのが主力になっている。

M310酵母は10号酵母より香りが強い感じがする。

多分。

 

で、酵母の名前M310ってのは「明利水戸」ってことだろう。

多分…。

 

10号酵母は廃れたのかというとそうではなく、ばっちり全国の蔵元で使われている。

主なの使い手は出羽桜酒造や、茨城県内だと霧筑波の浦里酒造などなど。

 

さらにいうとピュア茨城プロジェクトの長も明利さんである。

茨城の酒造りをリードしてきた存在でもある。

 

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以前県内のイベントで副将軍を試飲しながら明利の方とお話する機会があった。

新酒を利く会 - 茨城の地酒を呑む

そのときの印象では副将軍は香りを大切にしているっつう感じだった。

吟醸系は香り高く上品だな、と。

大吟醸とか本当にカプロン酸エチルの塊みたいな感じだったし。

それと比べると、純米系は酒の旨味が弱いっつうかイマイチだなと思った。

 

ので、ピュア茨城はどんなもんなのか非常に気になっていた。

なにせバリバリの純米酒だからだ。

 

結論から言う。

旨い。

 

生酒のフレッシュな香りにメロン様な香りが混ざっている。

この香りのよさは今まで呑んだピュア茨城シリーズの中でも秀逸な感じ。

甘味は結構控えめ。

香りが甘さを連想するので、辛くは感じない。

が、基本的に酒の骨格は「辛口」だろう。

標準的な味の濃さだが、同時にサッパリしている。

結構綺麗な旨味である。

多分、火入れした秋あがりは辛口に仕上がってるだろう。

 

意外と、って言ったら失礼だけど。

よい純米酒だなと思う。

うまいねー。

 

ちなみにひたち錦的な味はあまりしない。

五百万石や山田錦的な洗練された味わいがする。

なんとなく都会っぽい感じ。

多分、やっぱしここら辺が明利さんの造りの特徴なんだろう。

米の味を全面に出すというよりは香りを大切にするという。

 

でも、全然悪くない。

香りと旨味のバランス感覚は抜群だ。

 

やっぱりピュア茨城面白いな。

本当に蔵元によって全然違う。

 

ピュア茨城以外の副将軍も呑んでみよう。

 

香りの高さ:やや高め

味の濃淡さ:標準(よりちょい淡麗)

副将軍ピュア茨城、洗練された上品な含み香と綺麗な味わい。旨い!