茨城の地酒を呑む

茨城の地酒(日本酒)を紹介。茨城は水戸黄門以外にも沢山の魅力があります。

稲里 純米 「山」(磯蔵酒造・笠間市)

f:id:ishizawa369:20140107161811j:plain

いやー、呑みすぎたー。

毎晩そんな感じ。

 

この酒、呑み始めると止まらない。

 

少し反省するも、実際幸せな気分でもある。

 

だって、そうだろ?

旨い酒をたくさん呑めるなんてさ。

 

磯蔵さんとこの酒。

染み入るような旨さがある。

 

いや、マジで抜群に旨い。

うーん、完璧に心奪われた。

 

稲里の純米酒、ひたち錦。

通称「山」。

 

茨城オリジナル酒米のひたち錦で醸した酒。

これが本当の茨酒、つまり地酒ってこと。

 

いろんな蔵のひたち錦の酒をよく呑むけど、

磯蔵さんはひたち錦の扱い上手いと思う。

 

純米酒らしい、ライスィな酒。

 

ちなみに、

ライスィってのは蔵元さんの言葉。

 

米のもつ味と香りを引き出すことが、

磯蔵酒造の目指すところ、っつうね。

 

ライスィって言葉には、

そんな気概が込められている。

 

実際、磯蔵さんとこのラインナップには。

 

果実味溢れるような、ど派手なさ、

吟醸香に凝ったような酒は無くて。

 

失礼なこと言うとだ。

ちょっと試飲する程度だと。

うーん、地味だなぁ。

ってなりかねないんだけど。

 

でも、しみじみ呑むと、さ。

あれ?すげーうめーなこれ!っつう。

 

味と香りのバランスを重視した、

呑むほどに、その良さがわかる酒。

 

そんな造りをする。

 

その徹底した姿勢がとても好きだ。

そんで、何より旨いし、酒がね。

 

f:id:ishizawa369:20140107161743j:plain

寒いから、燗で呑む。


開けたてはちょい濃醇な印象。

開栓後徐々に淡麗めに変化していく。

 

玄関放置の冷酒だとちょい濃いめ。

リビング冷やだとわりとスッキリ目。

燗にすると辛さも出るけど味もでる。

 

へー、変わるもんだねー、と。

ちょっと感心しちまった。

 

いやもちろん冷やも旨いけど、さ。

 

つくしの子が恥ずかしげに顔を出すまでは、

燗酒呑みてーな、と。

 

寒がりとしてはそんな気分。

 

さて、この酒の最大の特徴かつ長所は、

「まろやかさ」だ。

 

酸味がほとんど無く、とても柔らかい酒。

香りは控えめで、旨味が全面に出た感じ。

 

味わいの濃淡も絶妙で、

全体的な印象&バランスともに最高。

 

また、どんなアテにでも合うような、

オールラウンダー的な印象を持った。

 

そんで特に、刺身と湯豆腐に合う酒。

と、僕的には感じた。

 

f:id:ishizawa369:20140107161822j:plain

日本酒ならどんなモンでも、

刺身や豆腐と合うに決まってる。

 

と、思いがちだが絶対それはあり得ない。

 

ちょうど今月号のdancyuに、

『脱「日本酒と刺身」の関係』

なんてコラムがあって、さ。

 

大いに共感する部分があって。

 

要するに、だ。

日本酒と刺身は合うとは限らない。

って話で。

 

僕も前からそれは思っていた。

 

基本、吟醸酒と刺身って結構苦手だ。

純米でも合う合わないはっきりする。

 

魚によって、だけど。 

香りや甘さがくどく感じてしまうし、

たまに魚が生臭く感じるときがある。

 

それから湯豆腐な。

まー、冷や奴もそうなんだけど。

 

何故か豆腐に合う酒ってないな、と。

今までつくづく思ってた。

 

たぶんそれって、酒の味が勝って、

豆腐の風味が消えちまう、とか。

 

もしくは、酒質が淡麗すぎて、

豆腐が更に水っぽくなるだけ、とか。

 

大吟醸みたいに香りの高いやつなんか、

もってのほかで。

 

フルーティな酒と豆腐合わせると、

化粧品飲み食いしてる感覚になる。

 

僕は、だけど。

 

もちろん、

そう感じない大吟醸もあるけど。

 

一般論として、ね。

 

それに加えて醤油との相性なんかも、さ。

意外にあるから難しいよなぁ、と。

  

f:id:ishizawa369:20140220191352j:plain

その点、稲里は抜群に合うな!

って思う。

 

刺身も、さ。

鮪、鯛、平目、鰤、蛸、etc…

割となんでもいける。

 

なんでなんだろうか? 

やっぱり、ライスィだからか?

 

米と魚、寿司というコンビネーション。

海鮮丼でも構わないけど。

 

味わいのバランスが絶妙なんだよな。

細かいことは、まーいいや。

 

湯豆腐好きだから結構な頻度で食べるので。 

もう、マジで稲里手放せない、と。

 

そんでだ。

 

稲里があるならば、ちょっと贅沢して。

刺身を積極的に頂きたい。

 

さらに、居酒屋でさ、

「稲里の山、熱燗で」

 

これやってみたいなー。

まー、最高だろうな。

 

アテは気分次第で、さ。

 

さて、今年も磯蔵さんのイベント

開催決定っ!第8回 ちょっ蔵新酒を祝う会 | 磯蔵酒造ブログ【蔵人日記】

楽しみだ。

 

もう絶対行くって決めている。

 

【メモ】

◇香りの高さ:控 ・★・・・ 高

◇味の濃淡さ:淡 ・・★・・ 濃

◇甘味:★

◇含み香:ライスィな穏やかな香り

冷やよし燗よし。僕は燗が好き。これはマジで旨い。オールラウンダー。また常備したい酒がひとつ増えた。

 

ibazake 安藤商店で購入