霧筑波 特別本醸造 辛口(浦里酒造・つくば市)
俺が高校生のときの話。
日本史の授業中に。
「人ってな、バランスが大事だぜ」
と、平林先生が教えを説いていた。
詳しいことは忘れたけど。
その教えの真髄は。
過ギタルハ猶及バザルガ如シ。
More than enough is too much.
中庸論 …
ってやつで。
なんでもソツなくコナシとけ。
みたいな説法だったと思う。
恩師の教えを守り。
バランスの整った人間に、だ。
なったかどうかは別として。
酒の好みに関しては、さ。
経典に忠実で。
均整のとれた味わいが好きだ。
具体的には。
香り過ぎず。
濃過ぎず。
薄過ぎず。
甘辛過ぎず。
苦酸渋過ぎず。
旨過ぎる酒が理想だ。
さて、霧筑波は本当に。
絶妙なバランスの上に成り立つ。
繊細な味わいが最高なわけで。
この特別本醸造も、だ。
なにも突出せず、かつ不足もない。
バランスの良い、すっきりとした酒で。
実に、旨い。
肴を選ばない、し。
しかも、豆腐にあう酒だ。
豆腐にあうとかっていう話は。
↓ をご参照ください。
稲里 純米 「山」(磯蔵酒造・笠間市) - 茨城の地酒を呑む
今度恩師と呑む機会があったら。
「酒ってな、バランスが大事だぜ」
と、分かったようなことを。
説教してみようかな?
「ブッタに教えを説く気か?」
って、返されたりしてね。
もちろん、そんとき呑む酒は。
霧筑波と決まってる。
【メモ】
◇香りの高さ:穏 ・★・・・ 華
◇味の濃淡さ:淡 ★・・・・ 濃
◇甘味:★
◇含み香:落ち着きのある香味
辛口という表示通りすっきりとした呑み口が心地よい。燗につけても抜群で、贅沢な気分にさせてくれる秀逸な酒。マジで旨い。
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