霧筑波 特別純米(浦里酒造・つくば市)
ゆるゆると、霧筑波で晩酌してたら。
唐突に、うちの次女が。
「大きな夢ってどんな夢?」
なんて言うもんだから。
かみさんとふたりで。
「えー!っとねー…」
と、若干あたふたして。
かみさんが、ちょっと詰まり気味に。
「大統領になるとか?」
って切り返した。
娘が、「ふーん…」
みたいな感じだったので。
「じゃ、お前の夢は何?」
って聞いたら。
「アイスクリーム食べること」
だそうで。
年中さんらしい愛娘だな。
と、思いつつ。
「ということは、大きな夢ってのは」
「大きなアイスをたくさん食べることだよ」
って、言って聞かせたら。
「アイスいっぱい食べたらお腹壊すでしょ」
って、返された。
いったい誰だ?
この娘にリアリズムを植え付けたのは?
俺かな?
ともかく。
「大きめなアイスをひとつ食べたいなー」
ってのが、次女の大きな夢だそうで。
思わず。
なんなら今からパパと一緒に。
アイスクリーム買いに行くか?
スーパーカップでいいだろ?
と、言ってしまいそうだった。
おっと、気付けば。
何味のアイスが食べたいのか?
を、聞きそびれてた。
きっと、ストロベリーか。
チョコレートのフレーバーだろう。
次女の好みはそんなところだ。
なんて思いつつ。
うちのダイニングはもう。
別の話題になってる。
俺は。
また、酒を呑んで。
次女の顔を眺めてる。
茄子の炒め物をつまみながら。
また、ひと口。
特別純米を呑む。
ほろ酔い加減で、ふと思う。
大きめなアイスを食べることに。
特別感を抱くことができる。
そんな幸せ。
代わり映えの無い毎日。
映画のようなスペシャルな生活を。
しているわけではない、が。
こんな日々が一生続いたらいいのに。
俺は霧筑波の特別純米呑んで。
かみさんと娘たちが。
大きめのアイスクリームを食べる。
この飾らない。
が、繊細な純米酒の。
奥に在る深い味わい。
のような、さ。
そんな感じの生き方をしたい。
夢、か。
特にこれといった夢もなく。
ただ毎日酒呑んでは。
気分よく酔いどれてるだけの。
そんな人生を送っている。
いっそのこと。
酔った勢いで。
大言壮語を並べて。
夢を語るのもいいか。
って、いったところで。
霧筑波専用の冷蔵庫欲しい。
とか。
娘の結婚式は霧筑波で鏡割りだ。
しか。
浮かばない。
まーいいや。
今日も酔っ払っちまったよ。
特別純米を呑み続ける日々。
キラキラと輝くプリズムのような。
そんな夢心地が俺を待ってる。
世界征服?
面倒くさいなー。
酒呑んでた方がいいや。
【メモ】
◇香りの高さ:穏 ・・★・・ 華
◇味の濃淡さ:淡 ★・・・・ 濃
◇甘辛の印象:辛 ・★・・・ 甘
◇含み香:霧筑波フレーバー
絶品。呑んでみてください。
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