霧筑波 特別純米 本生(浦里酒造・つくば市)
かみさんの誕生日に呑んだ酒。
特別な日だから、
普段呑めない高級な酒にしようか、と。
大吟醸ものや限定酒、いいねー。
龍月だ?
小遣い足りないな。
まー、お金があっても買えないし。
そんなこと考えてたら、
先日、知人の披露宴に招かれて。
ふと、自分が結婚した頃を思い出した。
そんで、
特別純米本生だな、やっぱり。
と、決めたわけである。
僕らが結婚するってことで、
結納だかなんだかは忘れたが、
我が一族でかみさんの実家へと、
挨拶に行ったとき。
親父さんが手土産に用意したのが、
この酒である。
大吟醸だの、龍泉だの、
もっと高級な酒でもいいんじゃないの?
と、婿としちゃ気を遣うところだが。
親父さんからしてみれば、
遣い物として充分な酒なのだ。
だって旨めーもん。
確かにな。
1万以上するそれなりの酒もあるけど、
背伸びせず、本当に旨いものを贈る。
何事も実をとる親父さんらしい考え方。
そんでまぁ、当然の流れなんだけど、
せっかくだからみんなで乾杯ってなって。
両家で霧筑波旨いねー、と。
目出度くもそんな感じになって、
かみさん一家に喜ばれた次第である。
それ以来なのだ。
かみさんが霧筑波好きになったのは。
特別純米本生。
特定名称やら値段言えば、さ。
大吟醸クラスと比べりゃ、そりゃな。
失礼ながら高級ではない。
一見すると、
ただの中堅クラスの酒のように思えるが。
味わいは、はっきり言ってだ。
純米大吟醸って言われても、
全く疑わないだろうな。
うちのかみさんも親父さんと同じで、
見栄をはらない人だからな、と。
本当にブランド品とか無縁だし、
値段や、知名度とか双虹よりも、
喜ぶのは、浦里酒造の旨い酒なのだ。
まー、ともかく。
我々夫婦や一族郎党からすりゃ、
本当に旨いと感じる好みの酒ってやつで。
そんで、我が家にとってはメモリアルな、
本当に「特別」な純米酒だな、と。
エピソードからすりゃ、
本当は結婚記念日辺りが妥当だが。
そういや暫く呑んでなかったし。
ので、ここは実をとって。
っつう、話である。
すいません、長いなー。
【メモ】
◇香りの高さ:控 ・・★・・ 高
◇味の濃淡さ:淡 ・★・・・ 濃
◇甘味:★
◇含み香:霧筑波味
淡麗ながらも旨味があり、フルーティな生酒。すごくまろやかで、かつスッキリしていて口当たりがよい。小川酵母由来の吟醸香が穏やかに薫る。
お師匠さんの話によると、精米歩合55%だから、実は純米吟醸表示でもオッケーな酒であるようだ。このあたりからも実を伴うことの片鱗が垣間見られる。
では、なぜ敢えて特別純米と表記するのか?それは吟醸本生との区別を明確にするためじゃないだろうか、と。飲み手に紛らわしさを与えない蔵元の配慮だろう。たぶん。
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