呑み比べる 霧筑波 特別本醸造/夜霧(浦里酒造・つくば市)
霧筑波フリークならば。
この呑み比べの楽しさを。
120%わかちあうことができるだろう。
もちろん、霧筑波フリークでなくとも。
この呑み比べには関心を持って頂ける、と。
そう、確信している。
特別本醸造と夜霧。
何故この2本を呑み比べるのか?
それは。
元の原酒は同じで。
火入れの方法が違う、っつう。
なんちゅうか、兄弟のような酒だからだ。
特別本醸造は通常の2回火入れ。
夜霧は瓶燗火入れ1回。
という、火入れの教材としては。
このうえない教科書だろ?
火入れの違いによって。
味わいにどのような変化があるのか?
特別本醸造は。
スッキリとした淡麗辛口で。
香りはかなり穏やか。
まさに左党好みって感じの。
いい酒だ。
これ旨いんだよなー。
夜霧も、すっきり淡麗辛口な酒で。
ただ、特本と違うのは。
穏やかめだが。
フレッシュな香りがあり。
舌をリセットしてくれる。
タンニンっぽい渋味が特徴だ。
もちろん、冷や呑みだけでなく。
燗にして呑み比べてみた。
燗にすると。
よりお互いの特徴がはっきりする。
特別本醸造は辛さが増し。
夜霧は香りが出てくる。
どっちが旨いか?
どっちも旨い。
はっきりしねーな、と。
そう思われる方もいらっしゃるだろう。
正直、浮気性で決断力の無い男ではあるが。
いや、本当にどっちか選ぶのは難しい。
その日の気分によって。
どっちか呑むってのもありだし。
もちろん。
どっちも呑むってのもいい。
ま、肩肘張らずに。
気楽に呑むから旨いんだ。
人によっては。
火入れ = ダメージ
即ち、まずい。
という方程式を立てたり。
無ろ生原>本生>生詰>2回火入れ
という不等式を立てるが。
もちろん、そういう酒もあるにせよ。
その真逆の場合もあり。
火入れ酒のほうが旨いってことも。
往々にしてあるっつう。
その辺の講釈は長くなるので。
また今度。
火入れの違いで。
味わいの異なる酒になるっちゅうか。
そこが面白いわけで。
そんでどっちも旨いってのが、さ。
呑み手にとっちゃ大切だろ?
まー、呑み比べてつくづく思うのは。
やっぱり、霧筑波うめーよなー。
っつう、さ。
霧筑波フリークとしては。
益々ファンになっちまう。
もうこの味わいを愛して止まない。
皆様もぜひ。
【メモ】
特別本醸造
◇香りの高さ:穏 ★・・・・ 華
◇味の濃淡さ:淡 ★・・・・ 濃
◇甘辛の印象:辛 ・★・・・ 甘
◇含み香:穏やかな香りとドライな呑み口
淡麗辛口の茨城代表って感じの酒。抜群。
夜霧
◇香りの高さ:穏 ・★・・・ 華
◇味の濃淡さ:淡 ★・・・・ 濃
◇甘辛の印象:辛 ・★・・・ 甘
◇含み香:フレッシュな余韻が残る。
赤ワインのタンニンみたいな渋味が心地よい。
どちらの酒も食に寄り添う酒で。肴との相乗効果といったらもう最高だ。
ibazake 安藤商店で購入